トム・ウェイツ/不毛地帯

私は今、牛すじを煮込んでいる。

風邪っぴきで体調が思わしくなく、病院で注射を二本打ってもらって、

店を休んで牛すじを4時間もコトコト煮込んでいる。

冷え込みが厳しくなって来た東北地方、今夜のメニューはおでんなのだ。

とろとろに煮込んだ熱々の牛すじにたっぷりと辛子をぬって、

ツーンと来たところに流し込む冷えたビール。くぅ~たまんねっす。

いや、書きたいのはそんなことじゃなかった(笑)

3619810299_710e714183.jpg

『トム・ウェイツ』である。

皆さんご存知かと思うが、TVドラマ『不毛地帯』

エンディングに使われている『トム・トラバーツ・ブルース』

トム・ウェイツ3枚目にあたるアルバム「Small Change」に収録されている、

30年以上たった今も、何とも味のある名曲である。

トムは荒れた日々の暮らしに嫌気がさして歌う。

「To Go waltzing Matilda, waltzing Matilda
 You’ll go waltzing Matilda with me」

繰り返されるサビの歌詞は、雪の中に立つ主人公「壹岐」の映像と相まって、

緊迫感のあるドラマのストーリーをクールダウンするかのようにしみる。

手元に歌詞カードがないので定かではないが、

ここで歌われる「Waltzing Matilda」というのは

「マチルダとワルツを~」などと言う意味ではなく、放浪を意味するものだと記憶している。

「ねぇねぇあのダミ声いいよね~」とか「トム・ウェイツ渋くね?」みたいなノリは

不毛地帯を見たにわかファンにはありがちでしょうが、

「酔いどれ詩人」の異名を持つトム・ウェイツ、声高に語るのは無粋と言うもの。

ドラマのエンディングが少しでも気になった皆さんは、

是非トム・ウェイツのその独自な世界に触れてみる事をオススメします。

私のお気に入りは、デビューアルバムとなる「Closing Time」

酒のアテにいい音楽は色々とあるけれど、

私はこのアルバム以上の音楽を知らない。そんな一枚です。

独りコタツに入って一杯やりながら、冬の夜長に彼の声に耳を傾ければ、

きっと忘れていた感情が揺さぶられている事に気づくでしょう。

そうなれば立派なトム・ウェイツのファンです。

いつか無口なマスターのいる流行らない店の片隅で、

アナタと出会える事を楽しみにしています。

5 Responses to “トム・ウェイツ/不毛地帯”

  1. 533 より:

    あぁ
    しらなんだぁ
    しらなんだぁ

    不毛地帯見てなかったずらぁ。

    Closing Timeで酒、何杯飲めるかなぁ。
    店を出たら鳥たちが鳴いている時間までは飲めるね。

    さっそく今夜はトムウェイツを聴きながら寝ようかな。

  2. なにげにオレもトム好き!イッチですけど より:

    ボス!東北…ッ~か日本国寒ィ~ね。
    で、トムいいよね~強い酒、濃いコーヒー、タバコ、似合うよね~!で、観た?“シガレット&コーヒー”?“コーヒー&シガレット”?どっちだっけ…忘れたわ
    トムとイギーのシーン?超~渋カッコ可愛いジジ~なんですけど!
    以上。本日朝から短めカキでした!寒いけど仕事してきます

  3. 親方 より:

    >533さん

    なんだなんだ?知らなかったの~?
    でもごーちゃんは分かってくれるよねぇ。

    鳥が鳴いてる時間まで飲んだ後の
    「またやっちゃった!」っていうあの気分も(笑)

    ところで姐さん、体調はいかがざんすか?
    風邪なんか引かないようにね!
    大事に冬を越えてくださいまし。

    >イッチ兄さん

    ここにもいましたか、貴重なトム・ウェイツのファンが。
    だよねぇ、確かにイッチ兄さんも絶対聞いてそうだ(笑)

    今日の松島湾はどうかね?
    鼻水でそうなぐらい寒いだろうけど
    頑張って働くんだよ、父ちゃん。
    オレは自宅警備だけど(笑)

  4. 533 より:

    知ってた?
    今度は映画に出るトムさん。
    駅の広告見てびっくりしたよ。

    http://www.parnassus.jp/index.html

  5. 親方 より:

    >533さん

    おっと、ごーちゃんカメレスですまそん。

    歌もいいけど役者やってるトムおじちゃんもいいよねぇ。
    これ怪しげでハマリ役っぽいし(笑)

    いまごろがっちり呑んで・・・ってそれはないか(笑)
    今年もよろぴこ~(-。-)y-゜゜゜