昔から憧れているのは「フーテンの寅さん」のスタイル。
鞄ひとつでぷいっと旅に出てしまうあの身軽さは、
日々ゴテゴテと色々な物を引きずって生きる者にとって
真似しようと思っても出来るものではない。
アジアを旅していると「鞄ひとつ」とは行かないまでも、
屋台ひとつが自分の全てという人が沢山居て、
それぞれ気ままに屈託のない笑顔で日々を送っている。
例えばそこがインドだったりすると、
そうした暮らし向きも悪くないんじゃないだろうか?と思えてくる。
この世と言うのはあの世へ旅立つまでの修行の場だという。
沢山の荷物を背負い込んで文字通り修行の様に苦労するより、
いつの間にかぷいっと消えてしまえる、
両手に持てるだけの荷物を持って、ひょうひょうと暮らして行きたいものだ。