神様

ずい分前の事だけど、朝店を開けると
托鉢の坊さんが店の前に立っている。
もごもごとお経を唱えてる様子。

開店直後のことで売り上げも無かったので、
500円ばかしだけどこれどうぞ、と坊さんに差し出した。

こういう場合、日本では「お布施」と言うのかな?
タイでは「タムブン(喜捨)」と言い、私の大好きな言葉のひとつ。
この世の生きとし生けるものにとって、
何らかの利益になる様な行為がタムブン。素敵な言葉じゃないですか。

そしたら、坊さんが紙を1枚くれと言う。
お礼と言う訳でもないけれど、ちょっと書かせてくれと言う。

するすると筆を動かし始めた坊さんの筆先を見ていると、
男女二人が肩を組み微笑んでる画と
『仲良きところ商売繁盛』と一行の文。

「これどうすれば?・・・・・・・」

「神棚にでも貼っといて下さい」

「あーうちの神棚インドのヒンドゥー、ガネーシャなんですよ。」

「いいんです、いいんです、どんな宗教だって。
違うからって喧嘩するような神様じゃ、ロクな神様じゃありませんから。
その神棚に一緒に貼っといて下さい。」

なんだかこういうくだけた坊さん好きっす。
なるほど、神様とはそういうもんだなと深く感銘した出来事でした。

お店の神棚。

店舗火災にあい、全てが焼き尽くされた中で、焼け残った二体のガネーシャの内の一体。
後ろに見えるのが坊さんに書いてもらった絵。直筆サイン入り(笑)

3 Responses to “神様”

  1. PATTI より:

    面白いわね〜!
    御利益〜御利益〜商売繁盛!!
     (^^)//””””””パチパチ

  2. ChicKa より:

    つか店舗火災ってホントですか・・・(クリックできるみたいだけど見るガッツなかったっす涙)。しかも「焼け残ったガネーシャ」にふたたび涙腺ウルルン。朝から。

  3. 親方 より:

    >PATTIさん
    ひょうひょうとした坊さんで中々いい感じだったけど、
    ん~ご利益あったのかなぁ(笑)

    >ChicKaさん
    ふっふっふ、燃えてるんですよ~綺麗さっぱり。
    残ったのは1枚の壁と2体のガネーシャだけ。
    火事ネタでブログ書いちゃおうかな~(笑)